靴を拭くという、静かな習慣 ~71歳、足元から整える暮らし~

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靴は、汚れるもの
ぼくは「靴をピカピカにする」のが好きなわけではありません。
オシャレでもないし、几帳面でもない。

でも、出かける前に靴の汚れをササッと落とす――
そんな小さな習慣が、いつの間にか続いています。

靴は、汚れるもの。
雨の日、乾いた砂ぼこりの日、どんなに気をつけて歩いても、
靴には必ず、何かがついてくる。

そんなとき、ぼくはカバンの中からいつものタオルを取り出し、
サッとひと拭きします。
それだけのことで、心に少し余裕が生まれます。

足元を見つめることは、自分を整えること
「靴を拭う」という動作は、ほんの数秒です。
でも、不思議なことに、それが一日の姿勢や心構えにまで影響してきます。

足元を気遣うという行為は、
“自分の立ち方”“歩き方”にも自然と意識を向けさせてくれます。

人の心にも、気づきやすくなる
自分の足元に気を配るようになると、
目の前にいる人の気持ちにも、自然と目が向くようになりました。

「今日あの人は、少し疲れているかな」
「この言葉は余計だったかもしれないな」――
そんな気づきも、小さな所作から始まる気がします。

足元を見る習慣は、他者へのまなざしをやさしくしてくれる。
そう実感しています。

清潔であることは、思いやりのひとつ
靴をサッと拭いたあと、ふと鏡に映る自分を見ます。

きれいでも、おしゃれでもないけれど、
せめて「清潔でいたい」とは思っています。

誰かに不快な思いをさせない。
それもまた、習慣が育ててくれた心づかいかもしれません。

今日も、足元から
外出前、靴を見て、汚れていたらサッと拭く。
それだけで「よし、今日も一日、ちゃんと歩こう」と思える。

心を整えるのに、大きなことはいりません。
一日の中で、自分の足元を見ること――
それは、暮らし全体を整える小さな入り口なのだと思います。

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